🕒 最終更新:2026年9月16日|開催半年前記者発表(9月15日)の内容を反映
情報基準日:2026年9月16日時点。建設中・制作中の施設のため、規模・工程・体験内容は今後変わり得ます。最新情報は鹿島建設の特設サイトとnull⁴ 公式サイトをご確認ください。
まず結論。
大阪で見たものの「続き」が、2つ同時に立ちます。
KAJIMA TREE(鹿島ツリー)は、大阪・関西万博の大屋根リングの木材を使った高さ約60mの木造タワーです。20階建てマンション相当の高さで、鹿島建設は「再生木材の建物としては国内最大級」としています。2026年6月1日に起工式、9月14日に本体工事が始まり、2027年2月末の完成予定です。
null⁴(テトラヌル)は、落合陽一によるnull²の後継です。移設ではなく「思想の転生と拡張」で、4棟の鏡面体が巨大なマニ車のように回転し、花壇の花・空・風・来場者の影を鏡面に取り込みます。設置場所は会場内のSATOYAMA Villageです。
そして大阪の人にとって実用的な情報がひとつ。姉妹施設のnull²ⁿ(ヌルヌルネクサス)が、2026年10月14日に横浜ランドマークタワーで開業します。花博の開幕を待たずに、横浜でnull²の世界を体験できるということです。
KAJIMA TREE(鹿島ツリー)とは何か。
正式名称はKAJIMA TREE。「鹿島ツリー」「鹿島タワー」と呼ばれることもありますが、鹿島建設の特設サイトでの表記はKAJIMA TREEです。会場のUrban GX Villageのランドマークとなる記念塔で、所在地は横浜市瀬谷区。「未来の都市づくりに向けた新たな風景」のシンボルとして計画されています。
- 高さ
- 約60m(20階建てマンション相当)
- 構造
- 木造。鹿島建設は「再生木材の建物としては国内最大級」としています
- 使う木材
- 大阪・関西万博 大屋根リングの木材(杉)。リング全体 約27,000㎥の約3%相当
- 平面
- 十字形を想定。足元は通り抜けができ、「大樹の根」のデザインになります
- 設計
- 意匠:原嶋宏樹(チーフ)・小林春香/構造:高谷真次
- 施工
- 鹿島建設 横浜支店。施工期間 2026年6月〜2027年2月
2年間、雨ざらしだった木材を使う
大屋根リングの木材は、万博協会の「ミャク市!」(万博サーキュラーマーケット)を通じて譲り受けられ、解体後は群馬県館林市で保管されています。約2年間屋外にさらされていたため表面はグレーに変色していますが、強度は低下しておらず、表面を削ると鮮やかな木肌が現れます。構造部材にするまでには、清掃・加工・研磨・制震ダンパ金物の取り付けという工程を通します。
資源循環はそれだけではありません。万博で使われたCO2吸収コンクリート舗装ブロックも再利用され、鹿島の旧横浜支店の解体材が基礎コンクリートに使われます。
ここ、うちがいちばん好きなポイントなんやけど——「2年間雨ざらしにした木でも、削ったら中はきれいなまま」って、そのまんま万博の記憶の話みたいやろ。表面は色褪せても、中身は変わってない。大阪で大屋根リングの上を歩いた人ほど、この話は刺さると思うで。あの木が群馬で寝かされて、横浜で60mになって立ち上がる。解体=終わりやなかったってことやな。
組木制震システムと、完成までの工程。
KAJIMA TREEには「組木制震システム」が初めて導入されます。木材と鋼製ダンパを組み合わせ、風や地震のエネルギーをしなやかに吸収する仕組みで、2種類のダンパが使われます。
| ダンパの種類 | どこに入るか | 由来 |
|---|---|---|
| 柱間制震ダンパ | 柱と柱の間 | 鹿島の東北支店ビルで使われた「欄間制震システム」の応用 |
| 境界梁制震ダンパ | 四隅のコアをつなぐ梁 | KAJIMA TREE のためのもの |
完成までの工程
| 日付 | できごと |
|---|---|
| 2026年5月13日 | 模型を初公開(東京ビッグサイト・非住宅木造建築フェア) |
| 2026年6月1日 | 起工式 |
| 2026年9月14日 | 本体工事開始・現場を初公開 |
| 2027年2月末 | 完成予定 |
| 2027年3月19日 | 横浜花博 開幕 |
本当の狙いは、仙台にある
面白いのはここからです。鹿島は会期後に、この技術を仙台の東北支店ビル(2028年度完成予定・木造高層)へ本格採用すると報じられています。つまりKAJIMA TREEは、実環境で性能を検証するための実物大の試験体でもあるということです。
博覧会の建物は「会期が終われば解体される一過性のもの」と思われがちですが、この塔は違います。万博の木材を使い、次の実建築に技術を引き渡す——循環が二重になっています。
一般の来場者が塔に登れるかどうか(展望機能があるか)は、2026年9月16日時点で公表されていません。当サイトでは推測で書かないことにしています。公表され次第、横浜花博 最新動向で追います。
null⁴(テトラヌル)。null²が、自然の中で転生する。
表記はnull⁴(テトラヌル)。大阪・関西万博のシグネチャーパビリオン「null²」をプロデュースした落合陽一(メディアアーティスト・筑波大学教授)による新作で、公式には「null²が自然の中で転生して生まれた風景変換彫刻」と説明されています。2026年4月7日に発表されました。
- 設置場所
- GREEN×EXPO 2027 会場内 SATOYAMA Village(横浜市旭区上瀬谷)。入場ゲートから約1.5km以上奥にあると報じられています
- 会期
- 2027年3月19日〜9月26日
- 主催
- NPO法人デジタルネイチャーアンドアーツ
- 構成
- 4棟の鏡面体が巨大なマニ車のように回転。各棟は少しずつ異なる回転をします
- 体験
- 中に入れる建造物。アプリ「Mirrored Body®」でデジタル分身が空間演出とシンクロします
- 協賛
- 西日本旅客鉄道・松浪硝子工業・ダイケンエンジニアリング・アクセル・株木建設・春日井製菓・ユーソナー・ゲットイット ほか
なぜ「4」なのか
理由は2つ重なっています。ひとつは落合氏自身の説明で、「null²の次なのでnull²の2乗の2乗」。もうひとつは仏教哲学のテトラレンマ(四句分別)——「そうである/そうでない/その両方/そのどちらでもない」という4つの立場です。それが4棟という構成になっています。
作品の説明として使われている言葉が、「風景を蒸留し、発酵させる」。鏡面が花壇の花や空、風、来場者の影を取り込み、計算機自然の生命彫刻として見せる、という構想です。「色即是ヌル、ヌル即是色」という言い回しも公表されています。
大阪のnull²と、どこが違うのか
| 項目 | null²(大阪・関西万博) | null⁴(横浜花博) |
|---|---|---|
| 位置づけ | シグネチャーパビリオン | 風景変換彫刻。移設ではなく「思想の転生と拡張」 |
| 動き | 音で鼓動する | 回転機構を持つ。4棟が巨大なマニ車のように回る |
| 環境 | 夢洲の会場内 | SATOYAMA Village。花壇・空・風という自然を鏡面に取り込む |
| 棟数 | 1棟 | 4棟 |
※null²との違いについては、落合陽一氏のインタビュー(happyell)と公式発表にもとづく整理です。null⁴が観覧予約の対象になるかどうか、高さがどれくらいかは2026年9月16日時点で公表されていないため、本ページでは触れていません。
歩く距離に注意🧭
null⁴は入場ゲートから約1.5km以上奥と報じられています。会場は博覧会区域 約100ha(うち会場区域80ha)。null⁴を目当てに行くなら、朝の早い時間帯の入場枠を取って先に向かうほうが体力的に楽だと見ています。混雑の考え方は混雑予想カレンダー、来場日時予約の仕組みはチケットの買い方ガイドへ。
null²ⁿ(ヌルヌルネクサス)は、2026年10月14日に開業します。
花博を待たずにnull²の世界へ入れる場所が、横浜にできます。null²ⁿ(ヌルヌルネクサス)——横浜ランドマークタワー ランドマークプラザ5Fの常設イマーシブシアターです。null²の内部体験を拡張・継承した施設で、世界最大級のLEDシアターと報じられています。
- 開業日
- 2026年10月14日(水)
- 場所
- 横浜ランドマークタワー ランドマークプラザ5F(みなとみらい)
- 所要
- 約60分
- 料金(報道ベース)
- 大人(13歳以上)平日3,900円・土日祝4,500円/子ども(4〜12歳)平日3,000円・土日祝4,000円/3歳以下無料
大阪から花博へ行く人にとって、ここは1泊2日プランの「2日目」に置きやすい施設です。みなとみらいにあるので、横浜中華街・赤レンガ倉庫・山下公園と同じ日にまとめられます。組み方は横浜・鎌倉・東京 必見10選と新幹線+宿パックにまとめました。
※null²ⁿの料金・所要は報道にもとづく2026年9月16日時点の情報です。予約方法・営業時間を含め、訪問前に公式サイトでご確認ください。
大阪でnull²に入れへんかった人、けっこうおるやろ。あの予約の争奪戦はきつかったからな。その悔しさは、10月14日から横浜のランドマークタワーで晴らせる。しかも常設や。花博の下見がてら1回行っといて、2027年にnull⁴で答え合わせする——これがいちばん贅沢な追いかけ方やと思うで。
会場のほかの建物も気になったら。テーマ館・メインゲート・日本政府苑の進捗と、大阪万博からの「転生マップ」をまとめています。
会場建設ウォッチへ →よくある質問
KAJIMA TREE(鹿島ツリー)とは?
横浜花博の Urban GX Village に建つ、高さ約60mの木造タワー(記念塔)です。鹿島建設が施工し、大阪・関西万博の大屋根リングの木材を再利用しています。約60mは20階建てマンション相当で、鹿島は「再生木材の建物としては国内最大級」としています。2026年6月1日に起工式、9月14日に本体工事が始まり、2027年2月末の完成予定です。「鹿島タワー」と呼ばれることもありますが、正式な呼称はKAJIMA TREEです。
大屋根リングの木材はどのくらい使われる?
リング全体 約27,000㎥のうち、約3%相当を鹿島建設が譲り受けています。解体後の木材は群馬県館林市で保管され、清掃・加工・研磨と制震ダンパ金物の取り付けを経て構造部材になります。約2年屋外にさらされて表面はグレーですが強度は低下しておらず、削ると鮮やかな木肌が現れます。
null⁴(テトラヌル)とは?
落合陽一による「風景変換彫刻」です。大阪・関西万博のシグネチャーパビリオン null² の後継にあたり、4棟の鏡面体が巨大なマニ車のように回転して、花壇の花・空・風・来場者の影を鏡面に取り込みます。会場内の SATOYAMA Village に設置され、会期は2027年3月19日から9月26日まで。主催はNPO法人デジタルネイチャーアンドアーツです。
なぜ「null⁴」なの?
落合陽一氏は「null²の次なのでnull²の2乗の2乗」と説明しています。また4という数は仏教哲学のテトラレンマ(四句分別)にも由来し、4棟という構成につながっています。大阪のnull²が音で鼓動する作品だったのに対し、横浜のnull⁴は回転機構を持つ点が大きな違いです。
花博の前にnull²の世界を体験できる?
できます。姉妹施設のnull²ⁿ(ヌルヌルネクサス)が2026年10月14日に横浜ランドマークタワー ランドマークプラザ5Fで開業します。null²の内部体験を拡張・継承した常設のイマーシブシアターで、所要は約60分。料金は大人(13歳以上)平日3,900円・土日祝4,500円、子ども(4〜12歳)平日3,000円・土日祝4,000円、3歳以下無料と報じられています。
KAJIMA TREEには登れる?
2026年9月16日時点で、一般来場者が登れるかどうか(展望機能の有無)は公表されていません。当サイトでは推測で書かないことにしています。公表され次第横浜花博 最新動向で追記します。
参考・出典
- 鹿島建設 KAJIMA TREE 特設サイト
- 鹿島建設 お知らせ(2026年9月15日)
- null⁴(テトラヌル)公式サイト
- null4.art
- 日経xTECH「KAJIMA TREE」記事
- GREEN×EXPO 2027 公式サイト
※本ページは個人が運営する非公式のファンサイトによるまとめです。掲載内容は2026年9月16日時点の公表情報で、今後変更される場合があります。掲載写真のうち大阪・関西万博のものは運営者が現地で撮影したものです。
null²ⁿとみなとみらいを、先に見に行く
2026年10月14日の開業後なら、花博を待たずに横浜へ。みなとみらい周辺の宿と大阪発の足をまとめて比べられます。
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