ナナ(映像・広報担当)
「水族館って、カメラを持つと急に難しくなる場所なんです。 暗いし、ガラス越しだし、被写体は止まってくれない。 でも海遊館は同じ水槽を上から下まで何度も見られるので、 一周のあいだに『次はこの角度で待つ』とやり直しがきくんですよ。 記録する人にとって、ここはとても親切な建物です。」
EXPEDITION MOVIE
海遊館の現地記録は、これから撮りにいく予定の一本。 ジンベエザメは映像で見るより、実際に立ったときの「通り過ぎるまでの長さ」に驚く生き物だ。 だから撮るときも、追いかけずに一か所で待つ画にしたい。 大阪探検隊チャンネルでは、大阪のベイエリアの記録を続けている。
▶ 大阪探検隊チャンネルへ海遊館とは — 「環太平洋の海」をまるごと建物にした
1990年開業。天保山の埋立地に立つ世界最大級の水族館
海遊館があるのは大阪市港区海岸通、いわゆる天保山エリアだ。 Osaka Metro中央線「大阪港駅」から徒歩約5分。 1990年に開業し、世界最大級の水族館として知られている。
展示のコンセプトは環太平洋。太平洋をとりまく地域の海と自然を、 順にめぐっていく構成になっている。 だから館内を歩くことが、そのまま太平洋を一周することになる。 水族館というより、巨大な立体地図の中を歩いている感覚に近い。
主役は「太平洋」水槽 — 深さ約9m・水量約5,400トン
ジンベエザメが泳ぐ、館の中心にある巨大な水のかたまり
海遊館の中心にあるのが「太平洋」水槽だ。 深さは約9m、水量は約5,400トン。 ここを泳いでいるのが、この館のいちばんの主役であるジンベエザメである。
数字だけ聞くとピンとこないが、実際に前に立つと分かることがある。 ジンベエザメは「通り過ぎるまでが長い」のだ。 頭が視界に入ってから尾びれが抜けるまでに、こちらの首がゆっくり動く。 そのあいだ、まわりの魚たちは何ごともないように泳いでいる。 大きいものが混じっていても、海というのはこういうものなのだと思わされる。
回り方 — 8階まで上がって、螺旋を降りてくる
同じ水槽を、上・中・下で3回見る建物
海遊館の順路は、ふつうの水族館とは逆の考え方でできている。 入館するとまず8階まで上げられる。そこから螺旋状のスロープを降りながら、 外側をぐるぐると回って下りていく。 そしてこの構造の面白いところは、同じ水槽に何度も出会うことだ。 上の階では水面に近い浅いところ、降りていくと中層、最後は底のほう—— ひとつの水槽を、深さを変えて3回見ることになる。
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入館
まず8階へ上がる
チケットを通したら、案内にしたがって最上階へ。ここが順路のスタート地点になる。上ってから降りる、という順番だけ頭に入れておけば迷わない。
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上層
水面の高さで出会う
最初に見えるのは水槽の浅い部分。水面ちかくの生き物や、上から見た魚の背中。ここは「あとでまた下から見る」と思って、軽めに流すのがコツ。
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中層
太平洋水槽の正面へ
降りていくと、いよいよジンベエザメの水槽が正面に来る。多くの人が足を止める場所。混んでいたら無理に前に行かず、後ろで一周待つほうが結果的に早い。
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下層
底から見上げる
最後は水槽の下のほう。上から見た魚を、今度は腹側から見上げることになる。同じ生き物なのに印象が変わるのが、この建物のいちばんの仕掛けだ。
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終盤
クラゲとタッチプールで締める
順路の終盤には、クラゲのエリアや、サメ・エイにふれられるタッチプールがある。歩き疲れたころに来るので、ここでゆっくり時間を使いたい。
ねらい目は夕方以降。日が落ちてからの時間帯は照明が落ち着いて、館内の雰囲気が「夜の海」に切り替わります。昼に見た同じ水槽が、光の量だけでまるで別の場所になる。写真を撮る人にも、静かに見たい人にもおすすめの時間です。
この館は一方向の順路なので、上の階で粘りすぎると、あとの見どころに体力が残りません。初めての人ほど、8階の最初の水槽で写真を撮りきってしまいがち。上層はさらっと、中層から本気を出す——これだけで満足度が変わります。同じ水槽にまた会えるので、焦らなくて大丈夫です。
ジンベエザメ以外の見どころ
主役の陰にいるけれど、ここが本命という人も多い
- カマイルカ・アシカ 水中を高速で横切っていくカマイルカと、岩の上でくつろぐアシカ。動きの速い生き物と、まったく動かない生き物が近くにいるのが面白い。
- ペンギン 陸と水を行き来する姿を、間近で見られるエリア。子ども連れがいちばん長く足を止める場所のひとつ。
- クラゲエリア「海月銀河」 順路の終盤にあるクラゲの展示。暗い空間に浮かぶ姿は、水族館というより天体の展示のよう。ここで急に静かになる人が多い。
- タッチプール(サメ・エイ) サメやエイにそっとふれられるコーナー。「思っていたより、ざらざら」あるいは「つるつる」——手ざわりの記憶は写真に残らないので、ぜひ体験してほしい。
- 夜の海遊館 夕方以降は照明が落ち着いて、館内の雰囲気が変わる。同じ順路でも、時間帯を変えるだけで別の場所になる。
探検隊ゼミ — 太平洋水槽の前で
ジンベエザメが通り過ぎるのを、みんなで待っている
来ます、来ます……ほら、頭が入ってきた。ここから尾びれが抜けるまで、けっこう長いんですよ。深さ約9m・水量約5,400トンの水槽ですから。
……失礼、言葉が出ませんでした。5,400トンというのは、数字で聞くよりも「立ってみる」ほうが早いですね。しかしこの館、なぜ最初に上まで上げられるのでしょう?
それがこの建物のミソやねん! 8階まで上がって、螺旋のスロープを降りてくるやろ? そしたら同じ水槽を上・中・下で3回見られるんよ。しかも展示は環太平洋——日本の森から南極まで、歩いてるうちに太平洋を一周してることになるん。
よう出来とるなぁ。1990年の開業やそうやが、当時これを「上から降りる」で作ったんは大した発想やで。……で、ナナちゃん。さっきから何枚撮っとるんや。
えっと……この水槽だけで200枚くらい。
なんでやねん! まだ中層やで! このあと下から見上げるとこも、クラゲの海月銀河も、タッチプールも残ってるんやから!
では、私は先に降りて下から待ちましょう。同じ魚を腹側から見上げられるのなら、そちらも記録しておきたい。……ところで所要時間はどのくらいを見ておけば?
ふつうに回るんやったら2〜3時間が目安やな。ただ、この娘は倍かかる。……ぼちぼち行こか。出たら天保山の観覧車もあるでな。
※ 隊員たちは大阪探検隊のオリジナルキャラクターです。セリフは海遊館の下調べのポイントをやさしく伝えるための案内で、展示の内容・生き物の状況は時期によって変わることがあります。最新情報は公式サイトでご確認ください。
探検隊のホンネ
海遊館は「子ども向けのおでかけ先」と思われがちだけれど、実際に行くと大人のほうが長く止まる。 理由はたぶん、この建物が見る順番まで設計されているからだ。 上から降りる、同じ水槽に何度も会う、最後にクラゲで静かになる—— 展示ではなく体験の順番でつくられている場所は、そう多くない。 それと、大阪の旅程を組むうえで海遊館はとても使いやすい。 所要2〜3時間で、屋内で、ベイエリアの他の場所とつながっている。 天気が読めない日や、夕方まで時間が余った日の「差し込み先」として、これほど計算できる場所はない。
天保山のまわり — 出たあとに寄れる場所
海遊館だけで帰るのは、ちょっともったいない
- 天保山大観覧車 海遊館のすぐ隣にある大観覧車。海側と市街側の両方が見えるので、いま自分がどこにいるのかが一気に分かる。
- 天保山(標高4.53m) 「日本一低い山」として知られる天保山。標高4.53m——数字だけ見ると冗談のようだが、この一帯の地名の由来になっている場所だ。海遊館とセットで寄る人が多い。
- 帆船型観光船 サンタマリア 帆船の形をした観光船。水槽の中の海を見たあとに、こんどは本物の海の上に出るという順番が楽しい。
- キャプテンライン(USJへの直行船) 天保山と、USJのある此花区を結ぶ直行船。電車で回りこまずに海を横切れる。→ USJ たんけんガイド
海遊館の基本情報
おでかけ前に押さえておきたいポイント
| 場所 | 大阪市港区海岸通(天保山)。大阪ベイエリアの一角。 |
|---|---|
| 最寄り駅 | Osaka Metro中央線「大阪港駅」から徒歩約5分。 |
| 成り立ち | 1990年開業。環太平洋の海と自然をめぐる構成で、世界最大級の水族館として知られる。 |
| 目玉 | ジンベエザメが泳ぐ「太平洋」水槽(深さ約9m・水量約5,400トン)。8階から螺旋スロープを降りて、同じ水槽を別角度で見る動線。 |
| 所要時間 | ひととおり回って2〜3時間が目安。じっくり見るなら3時間以上。 |
| チケット | 日時を指定して購入する運用・時期によって価格が変わる運用が採られている。行く日と時間を決めてから公式サイトで確認を。 |
| となり | 天保山大観覧車、天保山(標高4.53m)、帆船型観光船サンタマリア。USJへは直行船キャプテンライン。 |
※ 料金・営業時間・チケットの購入方法・展示や生き物の状況は変わることがあります。 この記事の所要時間などは目安です。おでかけ前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
海遊館 公式サイト
営業時間・休館日・チケットの購入方法と価格・生き物の展示状況は、公式サイトでご確認ください。
よくある質問
おでかけ前に気になること
海遊館の所要時間はどれくらい?
ひととおり見て回るなら、2〜3時間が目安です。8階から螺旋スロープを降りていく一方向の順路なので、途中で引き返しにくいぶん、時間の見積もりは立てやすい構造です。太平洋水槽の前でじっくり粘ったり、クラゲエリアで足を止めたりするなら、3時間以上みておくと余裕があります。
チケットはどう買う?
日時を指定して購入する運用と、時期によって価格が変わる運用が採られています。行く日と時間を決めてから、公式サイトで最新の購入方法・価格をご確認ください。混雑する時期は、入館時間の枠が早く埋まることもあります。
雨の日でも楽しめる?
順路のほとんどが屋内なので、雨の日でも問題なく楽しめます。天気が崩れた日の行き先として、大阪でもっとも計算できる場所のひとつです。夕方以降は照明が落ち着いた雰囲気になり、館内の空気がまた変わります。雨の日の組み立ては大阪・雨の日モデルコースもあわせてどうぞ。
USJと同じ日に回れる?
海遊館のある天保山とUSJのある此花区は、直行船「キャプテンライン」で結ばれています。海遊館は2〜3時間で回れるので、午前に海遊館、午後からUSJという組み方は現実的です。運航ダイヤは公式サイトでご確認ください。